HOME > ご本人・ご家族の方へ

ブレストケアマニュアル

手術前から考えるバストラインの取り戻し方

乳がんの治療に立ち向かうかたへ
   医療法人湘和会 湘南記念病院 乳がんセンター長 土井卓子
乳がん手術について
   *乳房温存術
   *乳房切除術
   *一般的な乳がん治療の流れ
バストラインを取り戻すための「乳房再建術」
   *インプラント再建〔保険適用〕
   *自家組織による再建〔保険適用〕
バストラインを取り戻すための「人工乳房」
   *オーダーメード方式
   *規格品方式
 

『乳がんの治療に立ち向かうかたへ』
 
これから乳がんで手術をされるかたにとって、容姿の変化は大きな問題となります。
乳房切除をしたあと傷がどのようになるか大きな不安となり、
治療に立ち向かえなくなるケースもしばしばあります。
治療を開始するにあたり、術後どのように見た目を美しくしていくか、
それにはどのような方法があるかを、術前に具体的にお話することが大事だと考えております。
先々のビジョンが具体的に見えてきますと、前向きに取り組むことができると思います。
補整の方法には、乳房再建がありますが、これに加え、人工乳房による補整の方法があります。
その技術は、昨今大幅に進歩しており、私どもの病院でも多くの成功例が出ております。
本マニュアルは乳がん手術、乳房再建術に加え、人工乳房による補整を詳しく説明させていただきます。
乳がんになっても自分らしく、そしてできる限り楽しく美しく生活すること、
また常に新しい一歩を踏み出していく気持ちでいることが大切だと思います。
私どもの病院では、無くしたバストを上手に取り戻す方法があることを説明し、強くお勧めしております。
ぜひ、術後も美しく快適に自信を持って過ごしていただきたいと思っております。
本マニュアルが、みなさんが治療を受けられる際の参考になれば幸いです。
 


医療法人湘和会 湘南記念病院 乳がんセンター長
土井卓子(どい たかこ)
 
略歴
横浜市立大学医学部卒業、横浜市立大学医学部付属病院で研修後、済生会横浜市南部病院、独立行政法人国立病院機構横浜医療センターなどを経て、 2009年よりかまくら乳がんセンターを立ち上げる。医師として一貫して乳腺外科分野で経験を積み、女性の立場から女性のための乳がん治療及び乳腺分野での治療に従事。湘南記念病院乳がんセンター長として、医師、看護師だけでなく、薬剤師、体験者コーディネーターやリンパ浮腫ケアースタッフを組み込んだ乳がん治療チームの組織、また形成外科と連携した乳房再建などの総合的な乳腺治療を目指す。そうした診療活動の一方で乳がん啓発のため、さまざまなメディアの出演や講演活動、執筆も数多くこなす。
日本外科学会専門医、日本外科学会指導医、日本消化器外科学会認定医、日本消化器病学会専門医、乳腺専門医、マンモグラフィ読影認定医、 ICD